封鎖解除とは名ばかり…「ゼロコロナ」に翻弄される上海の人々 国外脱出も
8週間強に及んだ厳しいロックダウンを6月1日に解除したはずの上海だが、住民たちはいまもなお不安定な状況を脱していない。「ゼロコロナ」政策が行きつく先はどこなのか?
◆どこよりも厳格な中国のロックダウン
「ロックダウン」と一言で言っても、国によってその様相は大きく異なる。欧州では、たとえ制限付きでも、スポーツやペットの散歩、食料品の買い出しなどが可能だったのに対し、中国のロックダウンは、文字通り扉から一歩も外に出られないほど厳しいものだ。この春、数日の予定で始まり8週間強に及んだ上海封鎖も例外ではなかった。
たとえば、批判を浴びて途中で取りやめにはなったが、ロックダウン当初は乳幼児でさえ感染時には親と引き離されて隔離されたほどだ。また、PCR検査が陰性であっても、感染予防を理由に上海から遠く数百キロも離れた地方に隔離されるケースさえあった。(20 Minutes紙、5/2)