仏、FFP2グラフェンマスクについて注意喚起 肺への影響の懸念から

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◆グラフェンの何が問題なのか?
 グラフェンとは炭素原子が六角形に結びついてできたシート状のもので、その強度と軽さ、電気の伝導率の高さなどを生かし、一般には電子産業で使用されてきた。それがマスクに使われるようになったのは、グラフェンの抗ウイルス性によるものだ。ただし、グラフェンを気道(口や鼻)近くに置いたときの健康への影響を明らかにする研究調査はまだ十分なされておらず、グラフェン吸入による肺への悪影響がないのかはわかっていない。(メディセイフ)

 今回「グラフェンを用いていないマスクの使用を優先させることを推奨する」(フランス・アンフォ)としたANSESの再度の勧告は、予防的措置と言えるものだ。

◆いわゆる「高性能」マスクに用いられている可能性
 グラフェンが用いられている可能性のあるマスクは、ヨーロッパEN規格でいえばFFP2マスク、米国NIOSH規格ではN95マスク、中国の規格ならKN95マスクだ。日本のドラッグストアで広く売られているような一般向けのサージカルマスクには使われていない。だが、冒頭記したように、ネットショップなどでは簡単に手に入るものである。日本ではいまのところ何の規制もされていないが、他国では注意勧告が出ていることを心に留めておきたい。

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Text by 冠ゆき