仏、FFP2グラフェンマスクについて注意喚起 肺への影響の懸念から

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 フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は14日、合成素材の一種であるグラフェンを用いたFFP2マスク(KN95マスク)の使用に再度注意を促した。グラフェンマスクは日本のネットショップなどでは通常のマスクよりも性能が高いと謳われているものだ。実際にはグラフェンが健康に悪影響を及ぼすというエビデンスはないないが、使用に難色を示す国もあるということは心に留めておきたい。

◆最初に警鐘を鳴らしたカナダ
 グラフェンを用いたマスクの悪影響の可能性について、最初に警鐘を鳴らしたのはカナダで、それは今年4月のことだった。同国はこの時、グラフェンマスクは肺に問題を引き起こす可能性があるとして、中国の山東聖泉ニュー・マテリアル社製マスクを市場から一時的に排除している。ただし、7月にはリスクが証明されなかったとして流通を再許可した。(ウェスト・フランス紙、12/14)

 カナダに続きフランスでは5月、薬事監視当局の医薬品・保健製品安全庁(ANSM)がFFP2グラフェンマスクの使用を一時的に見合わせるようにと呼びかけ、フランス公衆衛生局はすでに医療機関に配られていたFFP2グラフェンマスクを1700万枚リコールした。これらの措置はANSESによる調査の結果が出るまでの一時的なものとされた(メディセイフ、8/4)。

Text by 冠ゆき