「行方不明の白人女性」は特別扱い? インフルエンサー殺人事件、注目の理由
ソーシャルメディアの発展により、現代の「稼ぎ方」は多様化が進んでいる。それに加えて昨年からのパンデミックで、企業による労働者の大量解雇や在宅勤務を経験し、いままでのように9時から5時まで働くという一般的な労働方法と決別し、YouTubeやインスタグラムなどを有効利用してお金を稼ぐことを望む人々も増えたことだろう。
アメリカ・ニューヨーク州出身のギャビー(ガブリエル)・ペティートさんもそんな1人だった。CBSニュースによると、ペティートさんはバン(Van)と呼ばれる大型車でアメリカ本土を旅行する様子をソーシャルメディアで紹介する「バンライフ(Vanlife)」というジャンルを基盤にして、ソーシャルメディアで活躍するフルタイムのインフルエンサーになろうと、今年7月に婚約者男性とともに同州を出発した。同記事によると、2人は4ヶ月間に及ぶアメリカ横断体験を映したビデオや写真をYouTubeとインスタグラムにアップロードすることを予定していたという。
◆8月下旬に行方不明、婚約者男性は逃亡中
しかし、8月25日のインスタグラム投稿を最後に、ペティートさんは消息を絶った。8月27日にはペティートさんの電話から母親にメッセージがあったが、祖父を「スタン」という普段使ったことがない名前で呼んだことから、母親は本人からのメッセージではないのではないかと疑問を持ったという。
9月1日になり婚約者男性はペティートさんのバンを運転し、彼女抜きでフロリダ州にある両親宅に帰宅。婚約者男性からペティートさんの消息に関する連絡はなく、彼女の家族は9月11日、警察に行方不明届を出した。9月19日には目撃者のビデオから2人が滞在していたワイオミング州のグランド・ティトン国立公園で身元不明の遺体が発見され、21日には遺体がペティートさんであると身元確認され、死因は他殺であると断定された。婚約者男性はまだ容疑者ではないが事件の参考人扱いされている。男性は9月中旬に両親宅を出たまま身を隠し、現在も行方不明中である。
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