コンサート再開を可能にする規制作りのため、パンデミック下においても、欧州各国はテストコンサートを催している。なかでも積極的に取り組んでいるのがオランダとスペインのバルセロナだ。

◆バルセロナは5000人規模コンサート
　昨年12月に500人規模でテストコンサートを開いたバルセロナでは、3月末に5000人規模のテストコンサートが行われた。

　観客は、感染者との接触がなく、心臓病やガンを患っておらず、事前に抗原検査で陰性を証明できた人だ。コンサート参加にあたっては、FFP2マスク（N95マスク相当）着用が義務だが、フィジカルディスタンスは必要なく、歌ったり踊ったりも自由。定められたゾーンにおいては飲み食いも可能とした。抗原検査とFFP2マスク代も含む23～28ユーロ（約3000～3700円）のチケット5000枚はすべて売り切れ、いかに人々がエンターテインメントに飢えているかの証にもなった。（ル・モンド紙、3/28）

　開催から1ヶ月後となる4月27日、参加者の観察を続けていた主催者らは、テストコンサートによるクラスターは発生していないと発表した。正確には、コンサートの2週間後、6人の感染が判明したが、そのうち4名については明らかに感染源がコンサート外にあったということだ。（20 minutes、4/28）