喘息治療薬、コロナ患者の回復早める 英オックスフォード大が臨床試験
英オックスフォード大学は、新型コロナウイルス感染症に対する気管支喘息の吸入薬の治療効果を確かめようと、同国の50歳以上の感染者1700人以上を対象に臨床試験を実施した。その中間報告において、吸入薬を使用した人たちが吸入薬を使用しなかった人たちより短期間で回復したことが発表された。
◆新型コロナ治療薬の臨床試験プロジェクト
参加したのは、同大学がイギリス政府から資金援助を受けて実施している臨床試験プロジェクト「プリンシプル(PRINCIPLE)」に自主的に申し込んだ新型コロナウイルス感染者たちだ。
プリンシプルは新型コロナウイルスを既存の各種の薬で治療し、入院せずに済むようにすることを目指し、その薬を特定しようという研究だ。感染者たちは、安全のため医師によるチェックを受けてから自宅で研究に参加する。コンピュータプログラムが無作為に選んだ人が既存薬をもらって服用し、コンピュータで選ばれなかった人はその薬は飲まず、国民保健サービス(NHS)の通常ケアを受けながら過ごす。
プリンシプルでは、痛風の治療で処方されている抗炎症薬(一般名:コルヒチン)、インフルエンザの治療に使用されている抗ウイルス剤アビガン(一般名:ファビピラビル)についても研究中だ。
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