成人接種1回目ほぼ完了 ブータンが最速で接種できた理由
「世界一幸せな国」がキャッチフレーズにもなっているブータン王国は、ヒマラヤ山脈のふもとに位置する小国だ。ここでもコロナウイルス感染が広がっているが、実は世界最速ペースでワクチン接種が進んでいる。最貧国に分類され、医療資源もインフラも不十分なこの国の快進撃が先進国を驚かせている。
◆1週間でほぼ完了 接種率イスラエルに迫る
ブータンで新型コロナワクチンの接種が始まったのは3月27日だ。英エコノミスト誌によれば、それから1週間で、全成人の85%に1回目の接種を終えている。接種率で見ればイスラエルの95.1%とセーシェルの94.1%のほうが高いが、両国ともそこまでたどり着くのに数ヶ月を要している。
ブータン初のコロナウイルス感染者はアメリカ人観光客で、昨年3月に確認された。その後すぐに国境が閉じられ、海外から帰国した国民には強制隔離が課されており、他国同様、政府は公衆衛生上の危機とパンデミックを捉えている。人口約74万人のブータンでは、4月14日時点で927人の感染が報告され、1人が死亡している。
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