ワクチン投与が順調 アメリカが「集団免疫」を得る日は
アメリカの新型コロナ感染者数が50万人を超えた。かなり厳しい状況に思えるが、一方でバイデン大統領就任後、同国ではワクチン投与が順調に進んでおり、新規感染者や入院、死亡のケースが大幅に減少している。
毎日の新型コロナ感染ケースを追跡する『COVIDトラッキング・プロジェクト』によると、2月23日の同国の新規感染者数は7万3258人、入院患者数は5万4118人、死者数は2447人である。バイデン大統領が就任した約1ヶ月前の1月20日の新規感染者数18万6275人、入院患者数11万9949人、死者数3878人と比較すると、大幅な減速傾向にあることが明らかだ。
◆1日平均ワクチン投与150万本以上を達成
アメリカの新型コロナウイルスが収束傾向にある最大の理由は、同国内でワクチン投与が順調に進んでいることにほかならない。CNNによると、アメリカでは12月14日、最初のワクチンが全50州に届けられたが、初めてということもあり接種の進行は遅かった。もっとも、トランプ前大統領は当時、自身が敗北した大統領選の結果を覆すことに固執していたため、新型コロナ対策やワクチン接種の計画遂行のことなど頭になかったかもしれない。
トランプ氏とは対照的に、バイデン大統領は就任前からワクチン接種進行計画を打ち出し、着々と準備を進めていた。CNNによると、バイデン氏は当初就任後100日以内に1億本のワクチン投与、つまり1日100万本を投与することを目標にしていたが、その後ターゲット数を1.5億本にアップ。ニューヨーク・タイムズの統計によると、2月21日には約180万本のワクチンが投与され、22日時点の1日平均投与数は161万本となっている。しかし、テキサスやオクラホマなど、南部州を中心とする最近の大寒波の影響から、全国的にワクチン配達や投与のスケジュールが遅れている。ABCニュースによると、ホワイトハウスは19日、悪天候により50州すべてに影響が及び、現在600万本のワクチン投与に遅れが出ていると公表したが、今週中には解決される見通しという。
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