米一部州で検疫強化 訪問者に自主隔離義務

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 アメリカの北端に位置し、ハワイ州と同様にほかに州境を接する州がないアラスカ州の感染者も全米最低である。同州保健局によると、現在の感染者総数は940人、死者は14人となっている。同州でもこれまで訪問者に対する14日間の検疫制度を設けていたが、アラスカ・パブリック・メディアによると、6月5日から出発72時間以内の感染検査陰性結果の提示で自主隔離義務を免除するプログラムを開始した。同州では陰性結果が提示できない場合は到着空港内で検査を受けるか、または従来通りに14日間の自主隔離をする選択肢もある。

◆アメリカ本土州でも訪問者の検疫強化
 ハワイ州とアラスカ州の感染者数抑制成功から学んだためか、一部州で急速な感染拡大が起こっているいま、アメリカ本土でも訪問者に対する検疫制度を設ける州が増えてきた。

 USAトゥデイによると、ニューヨーク、ニュージャージー、コネチカットの3州では6月25日より共同で、アラバマ、アーカンソー、アリゾナ、フロリダなど9州からの訪問者に14日間の自主隔離を義務付けた。またマサチューセッツやメインでは訪問者全員に14日間の自主隔離を義務付けている。ほかにも何らかの自主隔離措置を設けている州が多くなってきている。  

 大国アメリカでは今回のように感染症対策も州ごとに行い管理していく必要性がある。本来ならばトランプ大統領がリーダーシップを発揮して欲しいところだが、大統領選を控え経済優先のトランプ氏には自主隔離など経済に負担がかかる選択肢は頭にないだろう。それどころか、最近新型コロナウイルスについてほとんど発言しておらず、すでに匙を投げてしまったのではないかという印象さえ感じられる。

Text by 川島 実佳