「アメリカでは二級市民」アフリカやアジアに移住する黒人たち
また『クオーツ・アフリカ』によると、アメリカから移住した多くの黒人が暮らすガーナで、警官に殺害されたジョージ・フロイドさんの追悼式が行われ、同国政府代表やガーナ在住アメリカ人が出席した。記事によると、同国のバーバラ・オテンギャシ観光相は追悼式で、「私たちは両手を広げて、私たちの兄弟姉妹の帰りを待っている。ガーナはあなたの故郷、アフリカはあなたの故郷だ」と述べ、アメリカの黒人市民にアフリカへの帰還を促した。
アメリカで高等教育を受け、英語を母国語とするアメリカ人プロフェッショナルは、アフリカ諸国にとって喉から手が出るほど欲しい人材だろう。
◆アメリカにない安全を求めアジアへ
一方、アフリカではなく日本や韓国、中国、ベトナム、シンガポールなどアジア諸国に移住する黒人たちもいる。日本に住む黒人系アメリカ人男性のユーチューブチャンネル『ブラック・エクスペリエンス・ジャパン』では、日本をはじめとしたアジア諸国に移住したアメリカの黒人たちにフォーカスを当て、その経験をインタビュー形式で伝えている。そのなかには、日本で安全に安心して暮らせることや、警察が親切に接してくれることに感銘を受けたと話す人もおり、日本人にとっては当たり前ともいえる経験を喜び、満喫する様子が伺える。またショッキングなことに「アメリカには二度と戻らない」と話す人も多い。
皮肉なことに、アフリカやアジアで味わえる「普通に暮らす」という感覚が、祖国であり世界一の先進国でもあるアメリカでは味わえないと感じる黒人系アメリカ人たちが多いのは明らかである。
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