スウェーデン、緩いコロナ対策の代償 死者多数、経済効果わずか
カナダのナショナル・ポスト紙のコラムニスト、マット・ガーニー氏は、多くの犠牲者を出しただけでなく、経済も守れなかったと批判する。
スウェーデンの経済学者が、最近になって自国のコロナ対策による経済への恩恵は微々たるものだったと結論づけていることに加え、GDPは通年で7%減になるという予測から、他国の状況と変わらないと指摘。さらに、集団免疫に期待したものの、ストックホルムで4月末までにある程度の免疫を獲得したと思われる人は予測を大幅に下回るわずか7.3%だったとし、戦略は破綻したと述べている。
◆市民にも変化 外国人も不安
テグネル氏のコロナ戦略を国民の多くは支持し義務感を持って応じたが、市民のムードはいくらか変化してきているとフィナンシャル・タイムズ紙(FT)は述べる。市民は死亡者数の多さや検査数の少なさに落胆しているが、最も気持ちに影響を与えたのは、近隣の北欧諸国から国境を閉ざされていることだという。
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