世界各地で買い占め・転売 トイレットペーパー、マスク、食品……コロナ懸念で棚から消える
新型コロナウイルスによる物資不足への懸念から、海外の消費者の間にも不安が拡がっている。アメリカ、オーストラリア、インドネシアなど、さまざまな国でトイレットペーパーの棚が空になるなど、日本同様の買い溜めと買い占めが発生している。ほかにもカナダでは、缶詰食品に加え、肉類、卵、パンなど一部の生鮮食品が売り場から消えた(ナショナル・ポスト)。香港では、刃物を持った男がトイレットペーパーの輸送車を襲撃する事件まで起きている(テレグラフ)。
♦︎スーパーは長蛇の列
不足している物資はいずれの国でも、ほぼ日本国内と同じ傾向にある。USAトゥデイ(3月2日)は「コロナウイルスの恐怖がトイレットペーパー、水、手指消毒剤の『買い占め』の引き金に」と報じている。ほかにインスタントのラーメンなども品薄になっているようだ。また、マスクと薬への需要が急速に高まっており、医療機器や薬剤などの不足という深刻な事態も懸念され始めている状況だ。
オーストラリアの状況を伝える英ガーディアン紙の記事によると、現地でもトイレットペーパーが不足しているほか、小麦粉、米、保存食などへの需要が高まっている。
インドネシアのジャカルタ・ポスト紙は、ショッピングカートいっぱいにトイレットペーパーを買い込む男性の写真付きで事態を報じている。同国内初の感染者が発生したとの報が出るや否や、スーパーには長蛇の列ができた。インスタント麺、冷凍食品の購入が目立ち、砂糖や消毒液などは瞬く間に売り場から消え去ったという。一人あたりカート3台分もの物資を買い込む人々が多く見られたほか、混雑で駐車場に入ることすらできないなど混乱が見られた模様だ。
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