アメリカの幸福な州、1位は意外な中西部の州 2位ユタ、3位ハワイ

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 人間の幸福と住む場所には相関関係があるのだろうか? もしあるとしたら、どのような要因が幸福に関係しているのだろうか? 米経済サイト『WalletHub』が毎年恒例で行う「全米で最も幸福な州(Happiest States in America)」では、28項目に及ぶ「幸福の要因」と、その項目をさらに「精神と肉体の健康度」、「仕事の環境」、「コミュニティーと環境」の3つのカテゴリーに分けてランキングを決め、総合的に高スコアを得た州が「最も幸せな州」の栄冠を手にする。では、2017年度「最も幸福な州」はどこで、その理由は一体どういうものだろうか。

◆上位3州の「幸福の要因」は何か
 2017年の同ランキング結果は、1位がミネソタ州、2位がユタ州、3位はハワイ州という結果だった。

 ミネソタ州は昨年の2位から1位に躍進。同州は総合スコア70.81点で、「精神と肉体の健康度」が5位、「仕事環境」が5位、そして「コミュニティーと環境」が3位だった。さらに細かく28項目の要因を見ると、「最も十分な睡眠時間をとる」で3位、「最もボランティアをする」で3位、「最も離婚率が低い」で4位、「最も安全」で4位という結果となっている。

 2位はモルモン教徒が人口の多数を占める「ユタ州」で68.16点。昨年1位から2位に落ちたが、今年も大健闘の結果だった。同州は「精神と肉体の健康度」こそ24位と低いが、「仕事の環境」、「コミュニティーと環境」がどちらも1位という結果となった。また28項目の要因では「最もスポーツへ参加する」が5位、「最も労働時間が少ない」1位。また「最もボランティアをする」、そして「もっとも離婚率が低い」もさすが宗教州だけあり1位だった。

 3位は「ハワイ州」で、「精神と肉体の健康度」が1位。しかし「仕事の環境」は10位とやや下がり、「コミュニティーと環境」は19位とかなり落ちる。

 ハワイは特に精神的健康度の面で非常に高く、「最も大人のうつ患者が少ない」で1位。これは温暖な気候と日照時間の長さも関係しているかもしれない。「最も離婚率が低い」では5位だが、「最も睡眠時間が多い」で何と全米最低の50位を記録してしまったのが響き3位という結果となったようだ。

Text by 川島 実佳