2017年のツイッター、チキンナゲット大好き男とオバマ氏が席巻 トランプ氏は?

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前アメリカ合衆国大統領、レブロン・ジェームズ、そして、チキンナゲットが好きで好きでたまらない男の共通点は? 彼らは、今年のツイッターを大いに沸かせた人物だ。

ツイッター社は5日、スポーツから政治、韓国の男性ヒップホップグループに至るまで、2017年のツイッターのトレンドを賑わせた人々と話題を発表した。“筆頭ツイーター(Tweeter in Chief)”ことドナルド・トランプ大統領を筆頭に、あらゆる分野がソーシャルメディア上で合体したり衝突したりした一年となった。

米ヒューストンの大洪水や子どもを含む22人が犠牲となった英マンチェスターのコンサート会場で起きた自爆テロなど、悲惨なニュースに関するツイートがトップ10の半数を占めた。

今年の最多リツイートを含め、ほかのツイートもソーシャルメディアという鏡の向こう側に広がる景色を浮き彫りにしている。

最多リツイート記録を樹立したのは、ファストフードを愛してやまないカーター・ウィルカーソン氏。チキンナゲット1年分を無料でもらおうと、「ナゲットを求める男に力を貸してください(HELP ME PLEASE. A MAN NEEDS HIS NUGGS)」というツイートのリツイートを世界中に訴えた。同氏がナゲットの無料提供を掛け合ったファストフードチェーンのウェンディーズが提示した1800万リツイートという目標には届かなかったが、その健闘を称え、ウェンディーズは彼に無料でナゲットを提供した。

第2位につけたのは、8月に170万リツイートを記録したバラク・オバマ前大統領のツイート「生まれたときから、肌の色や育ち、宗教で他人を憎む人などいない……(No one is born hating another person because of the color of his skin or his background or his religion…)」だった。これは、元南アフリカ共和国大統領の故ネルソン・マンデラ氏の自伝からの引用だ。

オバマ前大統領のツイートは 、リツイート数トップ10に3件ランクインしている。

クリーブランド・キャバリアーズのスター選手レブロン・ジェームズ氏によるドナルド・トランプ大統領への非難は、今シーズンのNBA覇者ゴールデンステート・ウォリアーズのホワイトハウス表敬訪問についてステフィン・カリー選手の招待をトランプ大統領が「取り下げた」のを受け、世界中に拡散された。

チームのほかの有名選手たちと同様、ホワイトハウスのトランプ大統領を訪問したくないとカリー氏は語った。

リツイート数トップ10には入らなかったが、最も多くツイートされた現職の世界的指導者としてトランプ大統領が第1位になった。また、最も多くツイートしたアメリカの公職政治家としてもトランプ大統領は第1位で、マイク・ペンス副大統領が第2位、ポール・ライアン下院議長が第3位だった。公共放送PBSで生中継されたトランプ大統領の就任式は、今年最も多く視聴されたライブ配信となった。

トランプ大統領の標的となったメディアは、ツイッターユーザーの視野にも入った。最も多くツイートされた報道機関トップ3は、FOXニュース、CNN、ニューヨーク・タイムズだった。

ほかに特筆すべきは、スポーツ界で最も多く使われたハッシュタグは#halamadrid(マドリード万歳)で、最も多くリツイートされたアカウントは@NFL(NFL)だった。最も多くツイートされたミュージシャンは、韓国の男性ヒップホップグループ防弾少年団(別称Beyond The Scene: BTS)だった。

アメリカの政治的空気、運動、ハッシュタグがツイッターを支配し、最も多く使われたのは#Resist(抵抗しよう)だった。続いて、#MAGA(Make America Great Again: アメリカを再び偉大にしよう)、#ImpeachTrump(トランプを弾劾せよ)、#TrumpTrain(トランプトレイン)、#WomensMarch(ウイメンズマーチ)、#NotMyPresident(私の大統領じゃない)がトップ10入りした。

New York (AP)
Translated by Naoko Nozawa

Text by AP