「脂質・糖質カット」食品を買う人は逆に太る? 蘭大学から驚きの調査結果
オランダ・フローニンゲン大学で調査を行なったところによると、「脂肪分少なめ」や、「糖分控えめ」と銘打った食品をよく購入する人は、やせるどころか、かえって太る傾向にあるという結果が出されたという。
脂肪分や糖分が通常製品よりも、数パーセントから数十パーセントカットされた食品は、当然のことながら、油脂や糖分の含有量が少ない。たとえば、脂肪分控えめのポテト・チップスと、通常の製品があったとしよう。ダイエットを心がけている人でなくても、多少健康に留意している人であれば、前者を購入するのではないだろうか。
しかし、脂肪分抑えめの食品を食べると、なぜかえって太ってしまうのだろう?
◆「カットされているから大丈夫」
同大学が行なったリサーチによると、人びとは、「脂肪分や糖分がカットされている食品なのだから、たくさん食べても太らないだろう」と考え、結果として通常製品よりもさらにたくさん食べてしまう傾向にあるためだそうだ。代表格としてはポテト・チップス、チョコレート、飴などのスイーツ、そして炭酸飲料などが、こうした例に当てはまる。
経済学教授・ペーター・フェホーフ氏によると、食べれば太る、とされる食品を購入する際や、口にするときに人は、どうしても心理的に躊躇するものなのだそうだ。しかし、「脂肪分カット」や「糖分控えめ」食品であれば、ならば大丈夫!と安心し、大量に購入・消費してしまうため、「かえって太る」結果を招いた、と指摘する。
◆減塩食品にも当てはまる?
また、この結果はオランダの消費者みならず、西ヨーロッパ諸国にもあてはまるとみられている。確かに、スーパーなど店頭でのポテト・チップス消費傾向を見てみると、脂肪分少なめ商品のほうが売れ行きがいいようだ。それでは、減塩食品に関してはどうだろうか。日本と比較すれば、減塩食品自体が少なめだが、こちらのリサーチがもし行なわれれば、興味ある結果が得られるのではないだろうか。