日本の100歳以上高齢者、50年で約300倍 超長寿社会の社会保障に海外から懸念
敬老の日に合わせて毎年調査されている高齢者人口が、総務省から発表された。それによると、65歳以上の高齢者は、昨年と比べて111万人増えて3,296万人となった。総人口に占める割合は、25.9%となり、日本人4人に1人が65歳以上の高齢者となった。また、100歳以上の人口は4,423人増えて58,820人となっている。
【ギネス認定の世界最高齢者は男女共に日本人】
日本は長寿大国として有名である。今年発表された2013年の日本人の平均寿命は男性が80.21歳、女性が86.61歳で、いずれも過去最高となった。また男性の平均寿命が初めて80歳を超えた。世界的にみると、女性は2年連続で世界1位、男性は4位となっている。
個人でも、長寿世界一の長寿を保持している。2013年6月に世界最高齢者としてギネス世界記録に認定された116歳の大川ミサヲさんは今も健在だ。また、今年8月20日には、111歳の百井盛さんが世界最高齢男性としてギネス記録に認定された。
【100歳以上の人口の増加は日本だけではない】
100歳以上の人口は、44年連続で増加している。日本では1963年から100歳以上の高齢者について追跡調査をしている。調査開始の1963年には153人にすぎなかったが、1971年から増加が続き、1998年には10,000人を超えた。2007年には30,000人、その5年後には50,000人を突破した。今回の発表によると、日本人10万人中46.21人が100歳以上の高齢者という計算だ。
しかし、100歳以上の人口増加は日本に限ったことではない。医療技術の進歩や介護システムの改善により、100歳以上生きることが稀であった時代は過ぎようとしているとしており、世界的に100歳以上の人口は増加している、とアメリカのテック情報サイト『TECH TIMES』やAP通信が伝えている。国連によると、世界の100歳以上の人口は、2013年には44万1000人であったが、2050年には340万人になる見込みだという。
【古い制度はいつまで持ちこたえるのか?】
医療やシステムの進歩によってもたらされた長寿。その一方で、高齢化社会はチャレンジの時代だとインドのポータルサイト『daijiworld』は指摘している。日本は、65歳以上の高齢者が人口の6%未満だった1960年代に、社会保障制度の基礎を作った。そのため、現在のような高齢化社会でその医療制度や年金制度を持続できるのか、と疑問を投げかけている。