AKB傷害事件 日本のセキュリティチェックは甘い?海外メディア、非銃社会の特徴に注目
25日に岩手県で開かれたAKB48の『握手会』で、メンバーがノコギリを持った男に襲われ負傷するという事件が起こった。イギリスでも第一報が報じられている。
【事件の概要】
25日午後5時頃、岩手県滝沢市で開催されたAKB48の握手会で、メンバーと握手するための列に並んでいた男が突然長さ50cm程のノコギリを取り出してメンバーに切りつけるという事件が起こった。
事件が起こったブースにいたメンバーの川栄李奈さん(19)と、入山杏奈さん(18)の2名が、手や頭に裂傷を負ったほか、指の骨を骨折して病院に搬送された。そのほかにスタッフの男性1名も負傷し、同じく病院へ搬送されている。
警察は切りつけた梅田悟容疑者を殺人未遂の疑いで逮捕した。
26日夜に予定されていた東京での公演をはじめ、握手会や公演がキャンセルされている。
また、既に日本では、負傷した3人が翌日26日の夜までには退院したこと、梅田容疑者が「人を殺そうと思ってやった。殺すのは誰でもよかった」と供述していることなどが報じられている。
【イギリスで報じられるAKB48とは?】
ロイターとBBCは、AKB48について「日本のポップミュージックの少女グループ」と表現し、記事中で以下のような事柄について説明を付け加えている。
・AKB48が「この種のグループとしては世界最大」であるというギネス記録をもっており、具体的には140名のメンバーがおり、候補生を加えれば200名を超えること
・日本国内は元より、インドネシア、中国、台湾などアジア各地で人気があるということ
・「AKB」は秋葉原、「48」はグループ結成時のメンバーの数に由来すること
ロイターは、CDに封入された「投票券」を用いて行われる人気投票の結果次第でメンバー所属するチームが変わること、自分の贔屓のメンバーの得票数を上げるために一人で何百枚もCDを買うファンもいることなどを伝えている。
またBBCは、昨年、メンバーの峯岸みなみさんが男性とデートをしたことについて髪を丸刈りにしての謝罪した様子が国際的なニュースとなったことにも触れ、「日本のポップアイドルには普通の生活を送る権利があるかどうかという議論に火をつけた」と見ている。
【海外メディアはセキュリティに注目】
ロイターは「所持品チェックはなかった。ファン達は、ほとんどのイベントで最高でも大雑把なチェックがあるだけと語り、新聞を通してセキュリティ強化を求めている」と報じ、日本では銃のコントロールが厳しいので、個々のセキュリティチェックは軽くなる傾向があると分析する。
デイリーメール紙は、運営会社のスポークスマンの「メンバーとの接触の前に、セキュリティチェックのために全員に手と腕を広げてもらった」との発言を引用している。
デイリーメール紙の読者コメント欄には、既に「早い回復を祈る」というコメントが集まり始めている。
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