竹島は「日本固有の領土」教科書記述、韓国紙が「洗脳」と非難 一部米紙も日韓関係を懸念
文部科学省は4日、2015年度から使われる小学校・高校用教科書の検定結果を発表した。5、6年生の社会科教科書全てで、島根県竹島及び沖縄県尖閣諸島が記述された。
竹島について、「韓国が不法占拠」、「日本固有の領土」と明記されたもの、尖閣諸島について「中国が自国の領土であると主張」、「中国船による領海侵犯や違法漁業が繰り返されている」と記述した教科書も認可されたという。
これに対し韓国は、駐韓日本大使を呼び、抗議した。また中国外務省報道官は定例会見で、「日本は教科書で、釣魚島は中国の領土で、日本が違法に盗み取ったと次の世代に教えるべきだ」と述べた。
【日本の見解】
教科書検定は4年ごとに行われる。前回2010年の検定では、地図に位置や名称を記すにとどめ、直接的な所有権主張の記載はなかったという。
下村文科相は、「生徒に正しい歴史認識を教えるという、当然のことをしたまでである」と語ったという。産経新聞によると、日本文教出版は「メディアで領土のことが連日報じられており、教科書で確認できるようにした」とコメント。教育出版は「子どもたちが将来、責任ある態度がとれるように、政府見解を踏まえて記述した」としているという。
【韓国メディアの報道】
朝鮮日報は、日本が小学生の洗脳を始めたと題した記事で、「(日本の若い世代に)「竹島=日本領土」という概念を植え付け、日本による侵略を正当化する意図がある」と断じた。
中央日報は、「小学生にまで「韓国=不法国家」を注入させる結果につながり、日本国内の反韓感情が高まることも懸念される」と警告した。
またコリア・タイムズは、1923年の関東大震災時の朝鮮人大虐殺に触れているのは2冊にとどまるなど、戦時中の過ちを軽視する姿勢が見られる、との見解を示した。
【日韓の関係改善に米努力するも・・・】
今回の検定結果発表は、ハーグで日米韓首脳会談が行われた直後のことであった。日本は韓国側に配慮し、当初3月下旬だった検定結果発表を、25日の会談後に延期した、と朝日新聞では報じている。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、今回の教科書検定結果は、両国関係の溝の深さを改めて浮き彫りにしたと報じている。
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