日本、バーチャル旅行でアジアNo.1の人気 それでもリアルな旅行で他国に負ける理由とは?
アジアで人気のストリートビュー・トップ9のうち、7つを日本が占めていることがわかった。Googleストリートビューのプログラムマネージャーであるウルフ・スピッツァー氏が、同社の公式ブログで明らかにした。
【アジアで人気のストリートビュー】
トップ9は以下のとおり。
・富士山
・端島(軍艦島)
・道頓堀
・原爆ドーム
・大阪城
・六本木ヒルズ森タワー
・九份老街(台湾)
・マリーナベイ・サンズ(シンガポール)
・由布院
同氏は、オフラインで人気の無い場所が、オンライン上で人気なことに驚きを評している。
【オフラインで人気なのは】
それでは、現実の世界で人気の観光地はどこだろうか。ソーシャルメディア情報サイト「Mashable」は2013年のマスターカードによるランキングを紹介している。
アジアではタイのバンコクがトップで、その後はシンガポール、クアラルンプール、香港、上海と続き、東京は7位だという。さらに興味深いことに、世界で見てもバンコクがやはり1位で、以下、ロンドン、パリ、シンガポール、ニューヨークと続き、東京は16位だった。
【両者が食い違っている理由は】
バーチャルな旅行では日本が人気なのに、リアルな旅行ではアジアの他の地域が人気となるのはなぜか。
Mashableは、2013年の世界経済フォーラム『旅行・観光競争力報告』のデータを紹介している。同報告によると、観光業の支出・収入が当該国のGDPに占める割合からはじき出した「観光業の開放性」でタイは24位なのに対し、日本は最下位から3番目の137位。また、「海外観光客に対する態度」でも、タイの方が日本より上なのだという。
さらにMashableは、「日本への旅行費が高いとは思わないが、遥か遠くにある国だという印象を持っている人が多く、あまり時間がかからないと分かっている人は少ない」という日本政府観光局広報担当の見方を伝えている。実際、ニューヨークから東京までは飛行機で13時間だが、バンコクまでだと17時間かかるのである。
ただしMashableによれば、日本政府観光局の見方は楽観的なようで、「2013年の旅行者数目標は1000万人だったがこれは達成できた。2020年の東京オリンピックを視野に入れれば、次の目標は2000万人となるだろう」と語ったという。