海自、無人潜水装置を紛失 原因不明の事態に各国メディアも注目
海上自衛隊は、昨年11月30日、津軽海峡で調査中に、無人潜水装置を紛失したことを認めたと報じられている。この装置は、全長3メートル、幅2メートル、重さは5トン程だという。価格は、およそ5億円といわれている。
時事通信など日本メディアの取材で明らかになった本件について、ロシア・トゥデイや英テレグラフ、サン・デイリーなど海外メディアも続々と報じている。
【紛失した状況】
各メディアによると、海自は事故当時、無人潜水装置をケーブルで海洋観測艇「にちなん」につないで、遠隔操作を行っていた。その際に何らかの原因でケーブルが切れて、装置を紛失したという。
【海自が行っていた調査とは】
共同通信によると、海自は装置を使って、周辺海域の海底の様子や、潮の流れ、海水温度を調査するとともに、近隣国の潜水艇の動きを調査していたという。
なお調査データは、ケーブルを経由して、海洋観測艇に送信される。紛失した装置にデータが保管されることはないため、流出はないという。
英テレグラフ紙やAFPは、紛失事故の翌日から、海自は掃海艇を使用して9日間周辺海域を捜索したと報道。しかし無人潜水装置を発見することはできなかったため、事故調査委員会を設置し、紛失の原因究明にあたるとしている。