2020年「世界一美しいクルマ」は日本車が受賞 振り返る過去の受賞車15モデル

マツダ

 カーデザインのトレンドを見るならば、「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」の受賞モデルを振り返るのがおすすめだ。日本を含む世界23ヶ国の選考委員が毎年デザインに秀でたクルマを選出しており、各年の受賞車には伝統のスタイルとモダンさ、そして個性をバランスよく成立させたクルマが揃う。日本車にも賞が贈られており、2016年と20年はある日本メーカーの受賞となった。過去15年分の受賞モデルを一気に振り返ってみよう。

◆2006年:シトロエン C4

Mehmet Erdem / flickr

 最終選考に残ったBMW 3シリーズやホンダ シビックなどの対抗候補を抑え、2006年はシトロエンC4が受賞した。一つのプラットフォームを採用しながらクーペと5ドアのまったく異なるスタイルを実現しており、これは当時としては非常に革新的なことであった。シトロエンに代々受け継がれてきた特徴的なエアロダイナミクスもしっかりと息づいている。

◆2007年:アウディ TT

JANURANY / flickr

 2007年受賞のアウディTTは、細部までの完璧なバランスが審査員たちを唸らせた。上質な印象を醸し出すシルエット、アウディらしいフロントグリル、入念にデザインされたホイールアーチなど、どこを切り取っても完璧なルックスでドライバーたちの心を掴む。アウディ社の開発チームは、多方面から称賛を受けてきた初代TTを常に念頭に置いてきたという。モダンな進化と初代への敬意を絶妙なバランスで成立させた一台だ。

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Text by 青葉やまと