睡眠不足がもたらす10の悪影響 危険な「大丈夫」の勘違い
忙しい現代、睡眠時間は真っ先に犠牲になりがち。けれど寝不足のまま一日を乗り切る荒技が続くと、そのツケを払う日が遠からずやって来るかもしれない。米国睡眠協会は、ティーンエイジャーで最低8時間、成人でも最低7時間の睡眠を推奨している。これを大幅に割る日が続くようだと、気づかないうちに身体への負担が蓄積し、怪我や慢性疾患などのリスクが徐々に高まることになる。
海外の研究機関が指摘する睡眠不足による10のリスクと、それを避けるためのちょっとしたヒントをご紹介しよう。
◆1.肥満
睡眠は体重のコントロールにも影響する。理想的な体重を保ちたいなら、適度な時間を就寝に充てることが第一歩だ。2004年の研究では、睡眠時間が6時間を切っている人々は、そうでない人よりも肥満になる可能性が30%ほど高いという結果が出ている。睡眠不足の状態では、食欲増進ホルモンであるグレリンの分泌が促進されてしまう。そのうえ、脳に満腹感を伝えるレプチンが抑制されるのだ。また、寝不足の状態では脂質と炭水化物を渇望しがちになり、これも体重増加の要因となる。
睡眠時間が5時間を切るようになるとさらに状況は悪化し、肥満になる可能性が50%にまで上昇するとJHMは説明している。食欲をコントロールすることが難しくなり、糖分と塩気をたっぷり含んだ食事を好んでしまうためだ。徹夜明けにはガツンと甘いエナジードリンクと大量の食事でリフレッシュしたくなるが、ぐっと堪えることも肝要だ。