日本も上位、世界海運ランキング トップ3に見る海運覇権の構造と実態

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◆ランキングが示す未来

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 このように、同じ上位国であっても、その内実は大きく異なる。民間資本の力で世界の船隊を握る国、国家戦略として海運を統合する国、そして産業基盤を維持しつつグローバル分業に適応する国。それぞれが異なる形で海運の主導権を握っている。

 載貨重量ランキングは、単なる順位ではなく、海運をめぐる力の分布そのものを映し出す指標である。

 海運の覇権は、国境の内側ではなく、その外側で決まる構造にある。世界の物流を支える巨大な船隊の背後には、資本、制度、地政学が複雑に絡み合う構造が広がっている。

順位 国・地域 保有船腹量
(重量トン)
外国籍比率
(%)
世界シェア
(%)
1 ギリシャ 397,649,662 88 16.4
2 中国 347,215,014 61 14.4
3 日本 240,678,389 84 9.9
4 シンガポール 153,428,741 53 6.3
5 香港(中国) 139,502,591 41 5.8
6 韓国 98,532,659 79 4.1
7 ドイツ 71,529,560 89 3.0
8 台湾 63,875,855 91 2.6
9 アラブ首長国連邦 57,431,043 97 2.4
10 イギリス 56,990,614 84 2.4

出典:UNCTAD(国連貿易開発会議)「Review of Maritime Transport 2025

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Text by 切川鶴次郎