本質的な国の豊かさ測る「人間開発指数」、日本は最良グレード 順位はダウン
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国連開発計画(UNDP)が発表した2023〜24年版「人間開発指数(HDI)」は、各国の発展度の違いを浮き彫りにした。日本は世界193の国と地域のうち、トップ10入りを逃したが、「非常に高い人間開発」を達成した69ヶ国に入った。
◆生活の質を表す人間開発指数
HDIは、人間の生活の質を評価する指標だ。国民総所得(GNI)などが示す経済成長だけでなく、社会の豊かさを総合的に示すよう、人々の生産性や創造的能力の向上を数値に反映する。
指標は、健康、教育、生活水準の3つのスコアを幾何平均で評価する。健康は出生時の平均余命、教育は25歳以上の成人の平均就学年数および就学予定年数、生活水準は1人あたりのGNIに基づく。
なお、GNIについては所得が増加するにつれてその重要性が逓減することを考慮し、GNIの対数を用いている。これら3つのスコアの幾何平均を取り、最終的なHDIとしている。
なお、幾何平均とは、期間を追って変化する割合を求めるのに適した平均の取り方だ。HDIの場合、3つのスコアをすべて掛け合わせ、その3乗根を取る。