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石油埋蔵量トップ10 「豊富なのに掘れてない国」が1位

huyangshu / Shutterstock.com

世界で最も多くの石油を埋蔵している国はどこか。石油大国といえばサウジアラビアを思い浮かべる人も多いが、実は確認埋蔵量ランキングの1位は別の国だ。

石油は現在も世界の主要エネルギーであり、各国の経済や国際政治に大きな影響を与えている。ただ、石油資源を多く持つ国が必ずしも多く生産しているとは限らない。埋蔵量と生産量の間には、意外なギャップも存在する。

この記事ではエネルギー統計「Statistical Review of World Energy」をもとに、2020年末時点の確認埋蔵量が多い国の上位10か国を紹介する。世界の石油資源はどこに集中しているのか。各国の特徴とともに見ていく。

◆10位 リビア 484億バレル

Hussein Eddeb / Shutterstock.com

北アフリカのリビアは、アフリカ有数の石油資源国として知られる。確認埋蔵量は484億バレルで、世界全体の約2.8%を占める。サハラ砂漠の地下に広がる油田を中心に比較的品質の高い原油が産出されることから、欧州市場向けの重要な供給源となってきた。

原油生産量は日量約118万バレルで、世界の産油量ランキングでは20位前後に位置する。ただし生産量は政治情勢の影響を受けやすく、2011年の内戦以降は油田や港湾の封鎖、武装勢力の対立などにより生産が大きく変動してきた。

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一方、R/Pレシオ(現在の生産量を前提にした可採年数)は300年を超える水準とされ、現在の生産ペースが続くと仮定すれば長期間にわたり採掘可能な資源量を持つ。これは埋蔵量に対して生産規模が比較的小さいことを示している。

地理的にはヨーロッパに近く、パイプラインやタンカー輸送を通じて欧州のエネルギー供給に大きな影響を与える可能性を持つ。政治の安定が回復すれば、生産拡大の余地が大きい産油国の一つとみられている。

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Text by 切川鶴次郎