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「これも認知症?」チェックしたい15の初期症状 日常のちょっとしたことから早期発見

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◆11.同じ動作や質問を繰り返す

Andrii Zastrozhnov / Shutterstock.com

 同じ話題や質問を短時間のうちに何度も繰り返すことは、認知症の初期によく見られる変化の一つだ。直前に聞いた内容や自分が取った行動を覚えていられず、確認のつもりで同じ質問を重ねてしまうためと考えられている。例えば、すでに食事を終えているのに「ご飯はまだ?」と尋ねたり、何度も同じ戸締まりを確認したりする行動が見られることがある。

 本人は繰り返している自覚が乏しく、指摘されると戸惑ったり、否定したりする場合もある。周囲にとっては些細なことに見えても、こうした行動が日常的に続く場合、記憶の定着に変化が起きている可能性があるため、注意深く観察することが重要だ。

◆12.身だしなみや清潔さに気を遣わなくなった

wavebreakmedia / Shutterstock.com

 服装や髪形、身だしなみへの関心が薄れ、清潔さに気を遣わなくなる変化も、認知症の初期兆候として挙げられる。以前は外出前に身なりを整えていた人が、同じ服を何日も続けて着たり、洗顔や歯磨きを忘れがちになったりすることがある。これは怠けているわけではなく、身支度の必要性を判断したり、手順を思い出して実行したりする力が弱まるためと考えられている。

 本人は不快感や違和感を覚えにくく、自分では問題がないと思っている場合も多い。周囲が指摘しにくい変化ではあるが、生活習慣の乱れとして現れたときは、体調や心理状態とあわせて慎重に受け止めることが大切だ。

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Text by 切川鶴次郎