なぜ世界で新幹線が愛されるのか?海外初進出の台北、真価発揮の米テキサスなど
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♦︎路上生活への救済となるか、カリフォルニア
米カリフォルニア州では、ロサンゼルスーサンフランシスコ間などを主要候補として、高速鉄道の導入計画が以前から持ち上がっている。二都市間の移動が2時間40分にまで短縮されるという触れ込みだが、建設予算と採算性の問題から実現には課題が多い。
建設の意外な後押しとなり得るのが、現地の住宅事情だ。住宅価格が高騰するカリフォルニアでは、十分な所得があっても路上生活や車中泊などを強いられる人々がおり、社会問題になっている。広範囲への移動を容易にする高速鉄道が実現すれば、市街地の住宅価格を引き下げる効果が期待される。
さらに別の視点として、カリフォルニア州は地震が多い土地として知られている。自然災害を念頭に置き優れた安全性を誇る日本の新幹線は、同州にとって有力な選択肢となりそうだ。