なぜ世界で新幹線が愛されるのか?海外初進出の台北、真価発揮の米テキサスなど

EQRoy / Shutterstock.com

♦︎「あらゆるプロジェクトのバイブルに」インド

安倍総理とナレンドラ・モディ首相が神戸市内の鉄道車両製造の専門工場で、艤装(ぎそう)中の新幹線車両及び完成車体等を視察する様子 / 出典:首相官邸ホームページ

インドでは現在、4つの高速路線の計画が進む。うち、西部の二都市であるムンバイとアフマダーバード間に敷設される路線は、2023年に開業を迎える予定だ。500キロの長距離を最短2時間強で結ぶことになる。航空路線との競争を念頭に、乗車券の価格は低く抑えられるという。

最先端の技術を日本から移転するこのプロジェクトでは、2016年から80人の日本人技師を招くなど入念な準備が整えられてきた。時速320キロのトップスピードを実現するため、空気抵抗や振動問題など技術的課題に細心の注意を払う。

現地法人の社長は「将来のあらゆるプロジェクトの教典のような存在になるだろう」と述べ、電気工学や通信など日本側の幅広い技術協力に謝意を示している。

>次のページ 路上生活への救済となるか、カリフォルニア

Text by 青葉やまと