赤身肉、週2食以上で糖尿病リスク上昇か 米研究

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◆週1回までが理想も、無理ない範囲で減らす考えも
 食習慣を改善したい場合、赤身肉に代わって、ほかのタンパク質源を取ることで2型糖尿病のリスクを低減できる可能性があるようだ。

 今回の研究によると、1日1食分の赤身肉をナッツや豆類に代替することで、2型糖尿病のリスクが30%低下し、乳製品に代替した場合は22%低下するという。

 もっとも、極端な食事制限は無理も生じかねない。米公共ラジオ(NPR、10月19日)は、アメリカではベジタリアンがわずか4%、ビーガンはわずか1%であることを念頭に、「人々が赤身肉を完全にやめると考えるのは現実的ではない」と指摘する。

 そこで、通常よりも量を抑えることが推奨されるようだ。記事のなかでカリフォルニア大学サンディエゴ校のタラ・シュラウト・アレン医師は、患者に対しては「ベースライン(通常時の状態)から減らすよう勧めています」と説明している。

 研究では週あたり1食分(ベーコン28グラム、その他の加工肉45グラム、または非加工の赤身肉85グラム)を提言しているが、NPRが紹介する別の研究によると、1日あたり未加工の赤身肉を50〜100グラムに制限するだけでも、高血圧や心血管疾患の予防の観点では効果的だという。

 週に最大85グラムとは厳しい制限だが、現実的にはできる範囲で徐々に減らすことが有効なようだ。

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Text by 青葉やまと