子供が幸せになる育て方・10の科学的ヒント 親の生き方も影響

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7. よく遊ばせる

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この20年ほどで、子供が気の向くままに遊べる時間は減ってきている。専門家のなかには、ランダムな遊びの時間が減少することで認知機能や感情、そして身体能力などの発達に悪影響が出ると懸念する向きもある。子供が遊べる時間を十分に与えてあげることで、長期的に健やかな暮らしを送りやすくなるだろう。また、適度な運動を促すには、親が自らエクササイズしている姿を見せると効果的だ。英ケンブリッジ大学の研究によると、母親と彼女たちが育てる4歳の子供のそれぞれの運動量の間には、強い相関がみられたという。アメリカのガイドラインでは、週に最低でも合計150分間、早歩きなどの「中程度の強度の身体運動」をこなすことが推奨されている。

8. 電子機器とは賢く付き合う

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自由に遊ばせるとはいっても、テレビだけでなくスマホやゲーム機の溢れる現代、放っておけば自然と屋内での遊びが増えてしまうことだろう。学術誌『エモーション』に掲載された2018年の研究では、デジタル機器の利用を減らし、スポーツや慈善活動など屋外での行動を増やした子供の方が幸福度が向上したとの結果が出ている。テクノロジーの利用方法を覚えることも大切だが、没頭しすぎないよう、子供と話し合って利用時間の目標を決めるなどしておきたい。2009年の研究では、テレビも長時間観すぎるとうつ病を招きやすいことが判明している。こちらもあわせて注意したい。

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Text by 青葉やまと