「人口あたりの美容整形手術が多い国」ランキング・トップ20

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◆補助金を支給している国も
 経済的負担の程度も、美容整形への垣根の高さを決める重要な要因だ。日本では基本的に、純粋な美容目的での整形は保険適用外となる(生まれつきの疾患や怪我で生じた外見上の変化を取り除く場合はこの限りではない)。一方、海外の一部の国では、美容整形を受ける患者に補助金の支給や税の軽減策を用意している。

 例としてブラジルでは、HPSが指摘するように、政府が各種の税控除施策を設けている。ゴールデン・ステップスは、こうした経済的な優遇策と、整形がステータスシンボルとみなされる社会的要因が合わさった結果、ブラジルで美容整形が活発に行われているのではないかと論じている。

 もっとも、依然として世界の多くの国において、美容整形は保険適用外となっている。特に麻酔を伴う手術では高額になることが多く、経済的に余裕がない限りは実施を決断しづらい。そこで、比較的安価な費用で施術を受けられるとして、海外での施術を検討する患者も少なくない。

 ポーランドのKCMクリニックは、鼻・まぶた・脂肪吸引などで実績を誇る韓国が世界から患者を集めていると紹介している。ほか、インプラントと脂肪吸引で技術水準の高いブラジル、医療ツーリズムとして一般医療でも注目されるメキシコ、一流のインプラント術で名高いギリシャなども国際的に有名だという。

 昨今では日本でも、美容整形を積極的に検討する人が以前より増えているのではないだろうか。一部の国ではむしろステータスとして捉えられるなど、美容整形にまつわる考え方は国によってさまざまのようだ。

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Text by 青葉やまと