「あなたの知らない北朝鮮の真実20」 地下に10兆ドルのお宝が眠る?

Hyesan, Ryanggang province, North Korea – August 5, 2017: People washing clothes in Yalu river at the border to Changbai, China/ Stefan Bruder / shutterstock.com

♦︎南北統合の鍵はハイキングコース?
 韓国との国境付近に広がるDMZ(非武装地帯)において、南北朝鮮は390万ドル(約4億2000万円)を投じ、共同でハイキングコースの整備を行っている。2018年に11箇所の守衛所が廃止されたのに続く動きであり、両国間の和平に一役買うことが期待されている。ちなみに現状ではもちろん、北朝鮮から韓国側へ容易に移動することはできない。脱北する場合はブローカーに1万2000ドル(約129万円)以上を握らせる必要があると言われており、一般的な北朝鮮の市民にとってたやすく用意できる金額ではない。

PANMUNJOM, SOUTH KOREA – SEPTEMBER 26, 2014: Korean soldiers watching border between South and North Korea in the Joint Security Area (DMZ) on September 26, 2014 in Panmunjom, South Korea. / Mattis Kaminer / shutterstock.com

♦︎無尽蔵の鉱物
 経済発展に悩む北朝鮮だが、鉱物資源がその奥の手となるかもしれない。鉄、金、レアメタルなど200種類を超える鉱物が地中に眠っており、その総額は国土全体で10兆ドル(約1080兆円)に達するとの調査結果もある。問題は十分な採鉱技術が確立されていないことで、 現状の採掘場は必ずしも満足に機能していない。また、一般企業が採掘を行うことは禁じられており、残念ながら市民がその利益にあずかるには至っていない。

North Korea – April 30, 2019: Countryside. Gold mining on the river Taedong. Workers on the dredge washed gold dust / Oleg Znamenskiy / shutterstock.com

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Text by 青葉やまと