紫式部に関する逸話10選 源氏物語に別作者が? 日記に清少納言批判?
|
|
◆3.おだやかな性格の裏に隠れた強烈な自我
紫式部の性格には、かなり複雑な表情がにじむ。遺された日記や友人と交わした贈答歌を通じて垣間見る彼女の性格は、表面上はつつましさが目立ち、無欲や生のはかなさを強調したものが多い。しかし、ときおり強い自我が顔を見せる場面があり、心の内には強い自己主張を秘めていたと分析されている。
◆4.奔放な女性関係を描く
現代の教科書にも登場する『源氏物語』に、どこかお堅い印象を持っている方もいるのではないだろうか。実際のところ同作は、平安文学の理念をなす「もののあはれ」と呼ばれる情緒や哀愁を巧みに表現した名著だ。しかし、物語の筋に光を当てれば、その内容はときにスキャンダラスでさえある。絶世の美男子・光源氏を中心に、宮廷内で同時展開する数々の恋愛模様を描く。