×

人間にとって危険なクマ ランキング 世界の12種を比較

Massimiliano Paolino / Shutterstock.com

◆5位 マレーグマ

Vladislav T. Jirousek / Shutterstock.com

マレーグマは東南アジアの熱帯雨林に生息するクマで、現生のクマ類の中では最も小型とされる。体は小さいが、前脚の筋肉が発達しており、長く鋭い爪と強力な顎を持つ。果実や昆虫、小動物を食べる雑食性で、特にハチミツを好むことから「サンベア」とも呼ばれる。単独行動が基本だが、気性は荒く警戒心が非常に強い。視界の悪い密林で突然遭遇した場合、体格差に関係なく攻撃的な反応を示すことがあり、小型であることが必ずしも安全につながらない点が特徴だ。

Lubos Chlubny / Shutterstock.com

マレーグマによる人的被害は、インドネシアやマレーシアなどで報告されている。森林伐採や農地拡大によって生息域が縮小し、人間との距離が近づいたことが背景にあるとされる。農作業中や森での移動中に突然襲われ、咬傷や引っかき傷によって重傷を負った例も確認されている。件数は多くないものの、攻撃は突発的で回避が難しい場合があり、地域住民にとっては無視できない脅威となっている。体の小ささに油断すると、深刻な被害につながりかねないクマだ。

次のページ 成獣の体重は600キロを超えることも

Text by 切川鶴次郎