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人間にとって危険なクマ ランキング 世界の12種を比較

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◆11位 ジャイアントパンダ

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ジャイアントパンダは中国の山岳地帯に生息するクマで、主食の大半を竹が占める特異な食性を持つ。温和で愛らしいイメージが強いが、成獣は体重100キロ前後に達し、鋭い犬歯と強い顎の力を備えている。基本的には単独で行動し、人間を避ける傾向が強いため、野生下で危険視されることは少ない。一方で、視界の悪い森林内や至近距離で突然遭遇した場合、強い警戒心から防衛的な行動に出ることがある。特に母親が子供を連れている状況では、周囲への反応が過敏になりやすい。

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過去には、ジャイアントパンダによる人的被害が実際に発生した例もある。多くは動物園や保護施設など飼育下で起きた事故で、飼育員や研究者が咬まれ、腕や脚に重傷を負ったケースが報告されている。繁殖期や興奮状態にある個体への不用意な接近が原因とされることが多く、パンダの行動を人間側が過小評価していた点も指摘されてきた。死亡例は極めてまれだが、身体能力や攻撃力を考えれば、決して無害な動物ではない。

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Text by 切川鶴次郎