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日本に来た外国人の「食」の感想は? 5ヶ国1200人の調査でわかったこと

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◆アジア圏からの評価はやや厳しめに
 国別の分析では、アメリカ、イギリス、フランスでは各評価項目が総じて高い割合を示している。和食は国際的に認知度が高まっており、健康志向や食の多様性を重視する国際的なトレンドにも乗っている。欧米諸国からの高評価は、こうした事情が背景にあるのだろう。

 一方、中国と韓国では総じて低い項目が多い。一例として「味がおいしい」は、アメリカ54.7%、イギリス49.3%に対し、中国42.0%、韓国34.0%となった。もっとも、中国では「メニューが豊富」(45.3%)や「食材自体がおいしい」(41.0%)、韓国では「盛り付けが美しい」(50.3%)でポイントが高くなっている。

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 アジア諸国からの評価はやや厳しめとなったが、似通った食文化を持つがゆえ、感動へのハードルが高い事情がありそうだ。中国からの訪問者は、寿司よりもウナギをおいしいと評価するなど、独自の傾向も明らかになった。

 年代別の分析では、若い層ほど高い割合の項目が多く見られる傾向にある。ただし、「盛り付けが美しい」や「伝統を感じる」については、逆に年代が上がるほど高い割合を示している。若い世代が日本食の多様性や新しい魅力に着目する一方で、年配層は伝統的な価値により重きを置いているのかもしれない。

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Text by 青葉やまと