驚きの歴史26選 クレオパトラはギリシャ人に近かった?核ミサイルのコード忘れる大統領、38分で終わった戦争など
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8, 豪華客船の悲劇、犠牲者のなかに……
空の話が出たところで、次は有名な海の悲劇の話を。処女航海で氷山に衝突したタイタニック号の悲劇は映画にもなっているが、実はこの船の設計者自身も乗客名簿に名を連ねており、事故によって命を落としている。もともとの彼の設計案では、より多くの救命ボートや水密区画が提案されていたというが、それを変更したことが不幸な事故の拡大に繋がってしまった。
ちなみにタイタニック号のオーナーは事故前に「決して沈むことのない船」と豪語したと言われているが、実のところこのような発言は行っていない。さも発言したかのように後の世に付け加えられることはままあるようで、続いてはこうした例をいくつかご紹介したい。
9,「パンがなければ」
「……ケーキを食べれば良いじゃない」の迷言で知られるマリー・アントワネットだが、実際に発言したのかどうかは非常に疑わしいようだ。とある王女の発言として哲学者・ジャン=ジャック・ルソーによる伝記のなかに登場するのだが、当時のマリー・アントワネットはまだ14歳であり、しかもオーストリアに住んでいる。問題の王女がマリー・アントワネットだという解釈にはやや無理があるだろう。
逆に、善行が架空のものだったというケースもある。初代アメリカ大統領のジョージ・ワシントンは、少年の頃にリンゴの木の枝を折り、それを正直に告白したと言い伝えられている。残念ながらこれは創作であり、伝記作家は、後から付け加えたエピソードであると告白している。