「世界の都市総合力」東京3位 成長と後退の分野が明確に 大阪、福岡は?

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◆大阪・福岡、競争力の視点では奮わず
 日本の都市としては東京のほか、大阪と福岡が評価対象に選ばれている。2つの都市はどちらも下位圏となった。

 今年37位(ワースト12位)となった大阪は、22位(ワースト21位)だった2016年をピークに順位を落としている。最も相対順位が奮わなかったのは「環境」分野で、41位だった。環境分野は、気候変動への取り組み、二酸化炭素(CO2)排出量の少なさ、水質の良好さなど9項目で判断される。

 一方、「居住」分野では世界12位となり、昨年から大きく順位を伸ばしている。円安の進行に伴い、住宅賃料と家賃の手ごろさが好材料となり、より住みやすい街となった。「研究・開発」分野でも18位となり、中央より上位に入った。

 福岡は今年世界42位(ワースト7位)となった。2014年以来、ワースト8位以内で変動している。大阪との差違としては、福岡は「環境」分野で20位につけている。アンケートで評価される「都市空間の清潔さ」では3年連続でスコアを上げており、とくに街路や屋外空間への評価が改善している。

 「居住」分野も23位と中間圏につけた。最も評価が低かったのは「文化・交流」分野で、ヘルシンキに次ぐワースト2位となっている。同分野は国際コンベンションの件数や観光地の充実度など16項目で評価される。
 どの都市にも歴史と独自の表情があり、優劣をつけるのは簡単ではない。国際競争のための総合力という視点ではこのような結果となるようだ。

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Text by 青葉やまと