週休3日は可能か? 世界で広がる導入の動き 日本でも

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◆日本では地方自治体での導入が進む
 日本でも、週休3日制の導入が徐々に進んでいる。厚生労働省が2022年に実施した調査によると、「完全週休2日制より休日日数が実質的に多い制度」を採用していると回答した企業は、全体の8.6%と少数派ながら存在する。

 自治体での週休3日制の導入も進む。茨城県が2024年4月から、そして千葉県が6月から、教員や交代制勤務の職員などを除く全職員を対象に、週休3日制を導入している。フレックスタイム制を基本とし、1〜4週間ごとの総労働時間は変えずに、勤務日の労働時間を増やす方式だ。これにより、土日以外に週1日、休日とすることができる。(時事通信、4月29日)

選択的週休3日制を導入した茨城県庁|Σ64 / Wikimedia Commons

 もっとも、懸念の声も上がっている。自治体の規模によっては業務が回らなくなる可能性や、1日の労働時間増加による負担増大などが指摘されている。秋田県の佐竹敬久知事は、「今のさまざまな仕事が減ることはない。そう簡単にいかない」と述べ、まずは年次有給休暇の消化率を向上するなどに取り組みたい考えを示した(時事通信)。

 興味深いのは、週休3日制導入後の収入に関する調査結果だ。実施前の人々からは収入の減少を懸念する声が聞かれる一方、マイナビが実施した調査では、実際に週休3日制で働く人の約5割が、収入が増加したと回答している。収入が変わらないと答えたのは約3割、収入が減少したと答えたのは2割以下だった。企業側が働く人の負担を増やさない形で生産性向上を図るケースが多く、なかには増えた休日を副業に充てて収入を増やす人もいるようだ。

 週休3日制は、ワークライフバランスの改善や人材確保、生産性向上などの効果が期待される一方で、業務効率化や労働時間管理など、導入に向けてはさまざまな課題への対応が求められる。今後、新しい働き方として日本社会に浸透していくか、動向が注目される。

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Text by 青葉やまと