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冷蔵庫に入れなくていい食品20 美味しくなくなったり傷んだりも

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◆3.トマト

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トマトは冷蔵庫に入れがちな野菜の代表例だが、実は常温保存が基本とされる。低温環境では細胞の働きが弱まり、完熟後に進むはずの香り成分の生成が止まってしまうためだ。冷蔵庫に入れたトマトは、見た目に大きな変化がなくても、風味が乏しく、水っぽく感じられやすい。特に未熟な状態で冷やすと、甘みやうま味が十分に引き出されないまま食べることになる。保存する場合は、直射日光を避け、風通しのよい常温で置くのが望ましい。すでに完熟していて早めに消費できない場合のみ、品質低下を抑える目的で冷蔵庫に移すのが現実的な対応とされている。

◆4.アボカド

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アボカドも、冷蔵庫に入れるタイミングを誤りやすい食品の一つだ。未熟なアボカドは低温に弱く、冷蔵庫に入れると追熟が止まり、硬く青臭い状態のままになってしまう。これは低温によって熟成に必要な酵素の働きが抑えられるためだ。購入直後の硬いアボカドは、常温で数日置き、指で軽く押して弾力を感じるまで待つのが適切とされる。一方、すでに食べ頃を迎えたアボカドは、熟しすぎを防ぐ目的で冷蔵庫に入れることで保存期間を延ばせる。ただし、冷やしすぎると果肉が変色しやすくなるため、なるべく早めに食べ切ることが望ましい。

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Text by 切川鶴次郎