毎日飲酒するとあなたの身体に何が起きるのか? 懸念される10の健康リスク

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 飲酒は社交に欠かせないツールであり、一日の終わりにリラックスさせてくれるささやかな楽しみでもある。その一方で、毎日のように飲酒を続けると、身体と精神の健康にネガティブな影響を及ぼすおそれがある。海外医学サイトのウェブMDや、健康と食品を扱うイーティング・ウェルなどは、体重の増加や、脳機能の衰退、そして精神面での健康の悪化など、アルコールが持つ負の影響を取り上げている。飲酒によるこうした10の影響を知っておき、適切な付き合い方を意識したい。

◆1.睡眠の質が低下する

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 毎日飲酒すると、睡眠の質が大きく低下する。アルコールには眠気を誘う効果があるが、その一方で呼吸に悪影響を与え、レム睡眠のサイクルを乱す特性がある。2020年の科学ジャーナル「パブリック・ヘルス・ニュートリション」に掲載された研究によると、アルコールをたくさん飲む人は睡眠時間が短くなり、いびきや閉塞性睡眠時無呼吸症のリスクも高くなるという。さらに、2018年の研究では、少量の飲酒でも睡眠の質が9.3%低下することがわかっている。

◆2.体重が増えるおそれがある

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 毎日飲酒すると、体重が増えるリスクがある。前述のようにアルコールは睡眠に悪いが、睡眠が阻害されることで体重はコントロールしにくくなる。2017年のヨーロッパ臨床栄養学ジャーナルによれば、睡眠不足の人は1日あたり385キロカロリーほど多く摂取する傾向にあるという。アルコール飲料自体もカロリーが高いものが多い。また、アルコールを飲むと肝臓がその代謝を優先し、脂肪を燃やすプロセスが遅れる。

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Text by 青葉やまと