人間にとって危険な生物ランキング、1位による年間犠牲者は75万人

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5位:淡水カタツムリ
年間犠牲者:2万人

カタツムリが危険な生物であるといわれると不思議に思うかもしれないが、カタツムリにはさまざまな寄生虫が宿っているので注意が必要だ。カタツムリだけではなく、ナメクジにも同様のことがいえる。この寄生虫は広東住血線虫といい、終宿主はネズミだが、中間宿主としてカタツムリやナメクジに寄生する。感染すると脳や脊髄をおかすが、確立した治療法はない。カタツムリやナメクジを生のままつまんで食べる人はあまりいないだろうが、生野菜をきちんと洗わずに食し、小さい個体を摂取してしまうことはおおいに考えられる。また、かたつむりやナメクジが通った後の粘着物にも寄生虫がいることがある。

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4位:犬
年間犠牲者:3万5000人

犬に噛まれた、大型犬に子供が襲われたというニュースは比較的よく耳にするが、犬による人の死因の大多数は、噛まれたことにより狂犬病に感染したことによるもの。世界保健機関によれば、狂犬病による死亡者の99パーセントは犬からの感染だという。狂犬病はウイルス感染症で、発症してしまうとほぼ確実に死に至るとされる。狂犬病に罹ると、一時的な錯乱や水を見たり風に当たったりした際に頚部の筋肉がけいれんを起こす。その後、全身けいれんとなり、高熱、呼吸障害などが表れて死に至る。

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Text by 西尾裕美