アメリカの若者が「移住したい国」、日本3位 言語習得にも積極姿勢
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外国語講師と外国語の学習希望者をつなげるオンラインプラットフォームのプレプリーが行った調査で、アメリカの若者が移住したい国の第3位に日本がランクインした。
調査は、Z世代と呼ばれる18~26歳のアメリカ人3000人を対象に実施されたもので、「将来、アメリカを離れ、海外で暮らすことについてどのくらい積極的に考えているか」、海外への移住を考えている人には「どの国を移住先として考えているか」「どうしてアメリカを離れてほかの国で暮らしたいと希望するのか」など聞いた。
日本は、イギリス、カナダに次ぐ3位に名が挙げられた。4位以降はオランダ、シンガポールと続き、トップ20に9ヶ国の欧州連合(EU)諸国が名を連ね、アジア圏からのトップ20へのランクインは日本、シンガポール、韓国、フィリピンの4国にとどまった。
◆若者のアメリカ離れ
「将来、アメリカを離れ、海外で暮らすことについてどれくらい積極的に考えているか」という質問では、積極性を1から5(「5」が最も積極的に考えている)の度合いで回答を求めている。回答の平均値は3.10で、アメリカの若者は海外への移住を「半分本気」で考えているようだ。
海外移住を希望する理由としては、まったく異なる新たな文化体験をしたいからという声が多く、インターネットネイティブであるZ世代の情報網が海外で生活することへの意識の敷居を低くし、異なる文化への興味が高まっているようだ。そして、コロナ禍を通じて各国の保険制度や福祉にさらに焦点が当てられ、国民皆医療保険制度など充実した福祉を提供している国で生活することへの希望が高まったことも挙げられるだろう。また、リモートワークが広まったことで、仕事の確保という移動・移住の不安の一つが軽減されたことなども考えられる。
そして、アメリカのここ最近の政治不安と銃乱射などの犯罪増加への危機感も、若者のアメリカ離れを助長する要因の一つになっているようだ。国外への移住を考える理由として、「アメリカの政治に好感を持っていないため」と答えた若者は17.7%、「アメリカの銃暴力が移住したい気持ちを後押しする大きな理由となっているか」という質問に「はい」と答えた若者は59%に上る。