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世界の評価で見る「日本の料理」ベスト25 海外の視点で読み解く人気の理由

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◆22位 かけそば

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かけそばは、そばと温かいつゆだけで構成される最小限の一杯だが、その潔さこそが外国人の間で高く評価されている。だしの香りが立つつゆに細いそばを沈め、ねぎや七味で好みに寄せられるため、日本の“引き算のうまさ”を体感しやすい。

具だくさんのそばに比べて味の輪郭がはっきりしており、だし文化に慣れていない旅行者でも「スープの奥行きがわかる」「毎日でも食べられる」と感じやすいようだ。朝の軽食や飲んだ後の締めとしても頼みやすく、シンプルゆえに店ごとの個性が伝わる一杯として人気を集めている。

◆21位 厚揚げ

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厚揚げは、豆腐を厚めに切って油で揚げたもので、シンプルなのに食感のコントラストが際立つ一品だ。外側は香ばしく、中はふんわりやわらかい。テイスト・アトラスのコメントでも「外はカリッと中はやわらかくて好き」と評され、揚げ物の満足感と豆腐の軽さを同時に味わえる点が外国人に刺さっている。

しょうゆとおろししょうが、ねぎだけでも完成度が高く、甘辛い煮びたしやチーズ焼きなどアレンジ幅も広い。肉や魚がなくても主菜になり得る存在として、ヘルシー志向の旅行者やベジタリアン層からも“日本らしいたんぱく源”として受け入れられているようだ。

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Text by 切川鶴次郎