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史上最高の国産クラシックカー・トップ20 米ファンが選んだ1位は……?

日産自動車

◆7位:トヨタ 2000GT

トヨタ自動車

トヨタ 2000GTは1967年に登場した国産スポーツの象徴で、海外でも「日本車の評価を変えた名車」として特別視されている。ロングノーズ・ショートデッキの流麗なスタイル、低い全高、緻密な造形は当時の世界水準でも際立ち、工芸品のような存在感がある。直列6気筒エンジンを搭載し、高速巡航とスポーツ性を両立させた点も特徴だ。生産台数が少ないことに加え、国際的なメディア露出やモータースポーツでの話題性が価値を押し上げ、いまでは日本製クラシックカーの頂点の一角としてコレクター市場で扱われている。海外では「日本にも欧州勢に並ぶグランドツアラーがあった」という事実そのものが語り継がれ、展示会やオークションで見るべき一台として定番になった。実用車とは別次元の希少性と象徴性が、2000GTを特別なクラシックにしている。

◆6位:4代目 トヨタ スープラ

トヨタ自動車

4代目 トヨタ スープラは1993年に登場した高性能クーペで、90年代日本車の象徴として海外人気がとくに高い。直列6気筒ツインターボの2JZ系エンジンは高い耐久性とチューニング適性で知られ、純正の完成度に加えて改造で大出力を狙える点が北米を中心に熱狂的な支持を生んだ。ロングノーズで丸みのあるボディ、迫力あるリアビューなどデザインの個性も強く、当時のスーパーカー的な雰囲気をまとっている。加速性能だけでなく高速域の安定性やブレーキ性能も重視され、グランドツアラーとしての素質も高い。一方で、映画やストリート文化との結び付きが知名度を押し上げ、憧れの存在として市場価値が急騰した側面もある。いまでは純正度の高い車両や低走行の個体が希少化し、コレクターズカーとしての扱いが強まっている。走り、物語性、改造文化が重なって評価が固まった日本製クラシックの代表格だ。

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Text by 切川鶴次郎