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史上最高の国産クラシックカー・トップ20 米ファンが選んだ1位は……?

日産自動車

◆13位:ホンダ インテグラ タイプR

adolf martinez soler / Shutterstock.com

ホンダ インテグラ タイプRは、1990年代後半から2000年代にかけて「前輪駆動でどこまで走れるか」を体現したピュアスポーツとして海外で評価が高い。高回転型のVTECエンジンはピークパワーだけでなく回して使う気持ちよさが核で、鋭いレスポンスと伸びのある加速が魅力だ。タイプR専用のボディ補強や足回りのセッティング、軽量化も徹底され、ステアリングを切った瞬間にノーズが入る感覚や、旋回中の姿勢の作りやすさが光る。実用的なクーペでありながらサーキット志向が濃く、純正状態で完成度が高いことから、北米やヨーロッパでも「乗り味で選ばれる日本車」として熱心なファンを獲得した。近年は良質な個体が減り、過度な改造歴のない車両ほど希少性が増している。結果として、90年代日本車を象徴するクラシックの一角として相場と注目度が上がり続けている。

◆12位:トヨタ ランドクルーザー

トヨタ自動車

トヨタ ランドクルーザーは、世界中で「信頼性の高い本格四輪駆動車」として定番になった存在で、日本製クラシックカーの文脈でも外せない。堅牢なラダーフレームと耐久性を重視した設計により、悪路走破性だけでなく長距離を走り切る丈夫さが評価され、中東やアフリカ、オーストラリアなど過酷な地域でとくに支持が厚い。実用車として使い倒される一方、角形のボディや質実剛健な雰囲気には時代を超えた魅力があり、古い世代ほど「道具としてのかっこよさ」が際立つ。純正度の高い車両はもちろん、当時仕様のレストアやオーバーランド向けのカスタムでも人気があり、旅やアウトドア文化と結び付いて価値を高めている。中古市場では状態の良い個体が希少化し、海外では輸入規制の条件を満たす年式が来るたびに需要が跳ね上がることもある。単なるオフローダーにとどまらず、世界の生活インフラとしても愛されてきた点が、ランドクルーザーを特別なクラシックにしている。

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Text by 切川鶴次郎