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腎臓の健康のために食べたい・気をつけたい20の食材 バナナ、アボカド、ニンニク…避けるべきは?

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◆3.皮なしチキン

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 皮なしチキン(鶏むね肉や皮なしもも肉)は、腎臓に配慮した食事で定番になりやすい動物性たんぱく源だ。脂肪が少ない分、余分なエネルギーや飽和脂肪酸を抑えやすく、腎臓病で課題になりやすい心血管リスクや体重管理にも向きやすい。新鮮な鶏肉は加工肉に比べてリン添加物や塩分が少ないため、カリウムやリン、ナトリウムの制限がある人でも比較的調整しやすい点がメリットだ。

 たんぱく質は腎機能のステージや透析の有無で必要量が変わるので、食べる量は「多ければ多いほど良い」わけではない。調理では、下味の塩や市販の漬け込みだれを控え、ハーブ、香辛料、レモン、酢、ニンニクなどで風味を足すと減塩につながる。揚げ物より、ゆでる・蒸す・焼くといった油を控えた方法が基本。自分の検査値や治療方針に合わせ、主治医や管理栄養士と相談しながら適量を取り入れると安心だ。

◆4.パプリカ

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 パプリカ(とくに赤パプリカ)は、腎臓に配慮した食事で「低カリウムで風味と栄養を足せる野菜」として扱いやすい。赤パプリカはカリウムやリン、ナトリウムが少ない部類に入り、制限が必要な人でも量を調整しながら取り入れやすい食材だ。それでいてビタミンC、ビタミンA、ビタミンB6、葉酸、食物繊維などを含み、抗酸化成分のリコピンなども摂れる点がメリットとされる。パプリカの甘みと香りは料理の満足感を高めるため、塩分を増やさずに味のメリハリをつけたい時にも役立つ。

 一方で、腎機能の状態によってはカリウム管理の目標が厳しくなることがあるので、食べ過ぎは避け、検査値や指示量に合わせた適量を守るのが基本だ。特に透析中などで制限が強い場合は、主治医や管理栄養士と相談しつつ、1回の量や調理法(生で少量、あるいは加熱してかさを調整するなど)を決めると安心である。

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Text by 青葉やまと