腎臓の健康のために食べたい・気をつけたい20の食材 バナナ、アボカド、ニンニク…避けるべきは?
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◆3.アボカド

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アボカドは一般には健康的な果物として人気だが、腎臓の健康を守りたい人や慢性腎臓病でカリウム制限が必要な人にとっては「避けたい、または強く量を調整したい食品」に入る。最大の理由はカリウムが非常に多いことだ。平均的なアボカド1個で約690ミリグラム、または中くらい1個で約975ミリグラムのカリウムを含むとされ、果物の中でも高カリウム食品の代表格になっている。腎機能が低下するとカリウムを十分に排出できず、高カリウム血症を起こしやすい。高カリウム血症は不整脈など重い合併症につながりうるため、注意が必要だ。
アボカドは良質な脂質や食物繊維を含む点では魅力的だが、腎臓食の文脈では「健康的=たくさん食べてよい」にはならない。どうしても食べたい場合は、1/6個程度などごく少量に区切って他の高カリウム食品と重ならないよう管理するのが現実的だ。病期や透析の有無、血液検査の値によって許容量は変わるため、自己判断で習慣化せず、主治医や管理栄養士の指示に合わせて調整するのが基本である。
◆4.トマト

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トマトは一般には栄養価の高い野菜として知られるが、腎臓の健康を守りたい人や慢性腎臓病でカリウム制限が必要な人にとっては「避けたい、または量を強く調整したい食品」になりやすい。トマトはカリウムが多い部類に入り、腎機能が低下すると余分なカリウムを排出しにくくなるため、高カリウム血症のリスクが上がる。特に注意したいのは加工トマト製品で、トマトジュース、トマトソース、ケチャップ、ピューレなどは水分が減ってカリウムが濃縮されやすく、同じ量でも一気に摂取量が増える。加えて市販ソースやケチャップは塩分が高いことが多く、減塩が必要な腎臓ケアの方針ともぶつかりやすい。
ただし腎臓病の病期によってはトマトを完全に避ける必要がない場合もあり、そのときは「生のトマトを少量」「高カリウム食品と重ねない」「加工品は控える」などで調整するのが基本になる。カリウム制限の程度は検査値や治療内容で変わるため、自己判断で習慣化せず、主治医や管理栄養士の指示に合わせて量と頻度を決めるのが安全だ。




