「日本人のようにバック駐車したほうがいいの?」前向き主流の米では論争
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◆バック中の事故の大半が駐車場内で発生
バック駐車の最大のメリットはその安全性にある。米自動車NPOのトリプルAによれば、アメリカでは年間約300人がバックでの運転中にひかれて死亡し、約1万8000人が負傷している。こうした事故の大半は、駐車場で発生している。米ラジオ局の973ドッグ(2022年7月31日)は、バック駐車で危険な出庫時に視界を広く確保でき、歩行者やほかの車両と衝突するリスクを最小化できるというトリプルAの主張を取り上げ、よく理解できると述べている。
米自動車メディアの『オート・ブログ』(2021年11月8日)の記者もまた、バック駐車は自身だけでなく他者の安全性をも高めると強調している。これまで前進駐車をしていた際、「狭い駐車場で直角の駐車スペースからバックで出庫するということは、状況判断さえできない段階で、子供(あるいは後部座席の誰か)を危険な目に遭わせるということだった」と自省している。
また、同メディアは「へこみやかすり傷を防ぐこともできる」と指摘している。事故が減るということは安全性が向上するだけでなく、車の価値を保つうえでも有益だという視点だ。