◆15. 浴室乾燥

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　浴室乾燥機（浴室換気乾燥暖房機）が普及しているのは、日本の住まいと洗濯習慣が生んだ独特の装備だ。集合住宅が多く、ベランダ干しの制約や防犯上の不安があるうえ、梅雨や台風、冬の結露など「外に干せない日」が多い。そこで浴室の換気・暖房機能に乾燥を組み合わせ、洗濯物を室内で効率よく乾かす仕組みが広がった。

　カビや湿気を抑える目的でも使われ、浴室を「洗う場所」だけでなく「乾かす場所」として活用する発想は海外ではあまり一般的でない。湿度の高い気候と、日常の家事を技術で合理化する日本の生活志向が表れた例といえる。

◆16. インフラの隅々にも

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　地域の名所やキャラクターをあしらったカラフルなマンホール、動物の形をした凝ったデザインのバリケードは、日本の街角で独自に発達した「公共物のかわいさ」文化だ。

　マンホールは下水道事業への関心を高める目的で自治体が絵柄を競い、花や祭り、ゆるキャラ、近年はアニメとのコラボまで登場して観光の目玉にもなった。工事現場のバリケードも、注意を促しつつ威圧感を減らすため動物型が普及し、通行人の気持ちを和らげる小さな工夫として定着している。

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